最寄駅(私鉄)から始発電車に乗るために家を5時半前に出て、星空を眺めながら歩く。(気持ちは｢まだ夜だよぉ～、なんでこんなに早く‥｣)夜明け前、モノレールの車窓から薄暗いが迫力ある富士山の勇姿が今日の｢富士見のみち｣への期待を持たせてくれました。武蔵五日市発7:20分のバスは結構混んでいる。途中から更に地元の小中学生が大勢乗ってくるが中学生はさすがだ、小学生を先に乗せてから乗車する。子どもたちが降りるともうガラガラ状態でバスは走る。上川乗BSで降り、準備体操をしていざ出発したのが8:20頃。登山口に向かう途中、橋が凍っていて滑る滑る‥タイル状なので余計である。周辺の道路には所々塩カルが撒いてある。冬だということを実感する。

登山道に入るとすぐ｢関東ふれあいの道 →陣馬高原下14㎞｣の石版があり、この後1㎞毎に現れることになる。道は崩れそうな箇所もあり落枝も多く、途中片付けたりしながら進む。｢ゆっくり行きましょう。｣と言うリーダーの後ろを頑張ってついて歩き、暗い北斜面を30分近く登って祠まで辿り着く。

そこから少し歩いてやっと陽の差す尾根近くまで出た。｢トヤド浅間｣の分岐で方向を確認して浅間峠(881m)に着いたのが9時半近く。過日行われたトレラン大会後の状態確認をレンジャーから依頼されていたが、特に荒れた様子は見られなかったと思う。峠から少し進むと登山道脇の樹高2mほどの枝に謎の黒い繊維質の物体が‥気味が悪いのでスミマセンそのまま放置して進む。その先栗坂峠辺りからでした、やっと富士山が姿を現し始めたのは。反対側には浅間尾根、大岳、御前山、奥の方にはうっすらと雪を被った長沢背稜と思しき山々が‥と見とれていたら、緩んだ指導標(13C-440)を発見。ボルト締めと外れかけたプレートの位置を変えて付け直しました。

その後、無名峰(879m)を1つ越え、坊主山(851m)、熊倉山(966m)、軍刀利神社元社のある軍茶利山(970m)(ここでやっと3名の若者？)へ、更に三国山(960m)、生藤山(990.3m)と上り下りを繰り返してようやく昼食が11:20頃でした。生藤山(藤野町15名山)は登りも下りも結構な岩場です。さてエネルギーをチャージして再出発、隣の茅丸(これも藤野町15名山 1019m)、｢眺めがいい｣との表示に誘われて巻き道をせずに登ってみると、今日一番の富士山ヴューポイントでした。

レンジャーからの要請その2｢ナラ枯れ状況｣はここまでなかったのですが、この後の尾根道筋でとうとう出会ってしまいました。(この後何本もの｢ナラ枯れ｣木を目にすることになる)赤い紐で印を付けて振り返ると、朽ちた指導標(13C-220)を発見するも、交換用の木柱が横にあるのできっと近々新設するのだろうと‥‥

連行山(1010m)は、ピークというより平らな尾根のような所で、これを過ぎると建造物のある陣馬山が右側にようやく見えてきました。ゴールは近いと思わせる景色でした。次の分岐点｢山ノ神｣は手作りでイタズラっぽい表示ですが、地図を見て本物の表示だと確認できました。でもそこの指導標(13C-160)には誰かのイタズラでしょうか？シールの貼り付けが…この後も2カ所で同じようなシールがありましたが、絶対に止めてほしい行為です。

表示のなかった？大蔵里山(837m)を過ぎて最後のピーク醍醐丸(867m)へ、残念ながら眺望はないのですが、八王子の最高峰だということを知っていましたか？ようやく和田峠まで降りてきたのが、14:40過ぎ。そこからの車道歩きが4.5㎞程、全行程14.7㎞の1/3近くとは…長かった。

朝一番の早い出発だったので予定より1時間前15:38のバスに乗れましたが、またもや小学生の下校時刻と重なり、一緒のバスになりました。この日上川乗から和田峠までで出会った登山者は7名、数多いピークを巡るアップダウンの多いコースで距離も長かったのですが、気持ちのよい疲れを残した印象です。太陽が昇ってからは日差しも暖かく、富士山や奥多摩の山々に見守れながら、山梨・東京両方を見下ろしながらの尾根歩きは爽快なものでした。ただ気になったのは、尾根道周辺に｢ナラ枯れ｣以外の倒木や落枝の多いこと、山梨側にある高速道路のせい？‥あともう一つは、時々響く爆裂音、どうやら遠く東富士演習場からのものらしいです。 (15 S)