◆実施日:2025年12月7日(火)
天候:晴れのちくもり 気温:12℃(六ツ石山登山口付近、9:30頃)
◆参加者:奥多摩サポートレンジャー10名
出会ったハイカー:2名
◆調査ルート:水根BS~トオノクボ~六ツ石山~三ノ木戸山分岐~奥多摩むかし道~奥多摩駅
◆明日から寒気が入ってくる予報の1日前。少し穏やかな陽気でした。奥多摩三大急登のひとつの六ツ石山へのルート。水分補給、体調を管理しながらの巡回となりました。

水根バス停近くの「むかし道入口」から登って行きます。しばらく歩くと、「六ツ石山登山口」の看板が出てきます。錆で見づらくなっているので、見落とさないように!

これから、急登に入ります。衣服の調整等の準備をします。
登りはじめて少し行くと、左手に産土(うぶすな)神社が見えます。山の安全、土地の平安を司る大山祇命(おおやまづみのみこと)を主神とし、脇宮に愛宕神(防火)、稲荷神(豊作)、金山彦社(山の資源)、疱瘡神(疫病除け)の四神も合祀されているそうです!

急登が続きます。汗冷えしないように、適時服装の調整、休憩を挟みながら登って行きます。
また、あちらこちらにナラ枯れも多く見るられようになってきました。。。

ナラ枯れの危険な古木に注意喚起(黄色テープ、立入禁止)をします。危険なのでロープの中に入ったり、危険な古木の下で休憩をとらないようにしてくださいね!いつ、上から古木が落ちてくるかわかりません。。。

道迷いしそうなところは、そして見落としそうな白い矢羽根の近くに、目立つようにピンク色のテープを巻いておきました(なびいているはず!)。気づいてくれるとうれしいですね。実際、このあたりで道迷いがあったという話が、サポートレンジャー(SR)メンバーから共有がありました。この時期、枯れ葉が大量に落ちると、道筋もわかりにくくなりますね。長かった急登が終わり、トオノクボで休憩です!

トオノクボからの尾根は、冷気が入ってきて、かなり気温が下がってきました。明日からの寒気の影響でしょうか。。。しばらく進むと、榛ノ木尾山あたりで、クマ棚がありました。採食行動の痕ですね。枝先に結実した枝をたぐりよせて採食。折れた枝が積み重なって、鳥の巣のようになるのだそうです!

六ツ石山で昼食です。朝は晴れていたのですが、すっかり曇りに。眺望はよくなかったです。残念!この先の工程は、ほぼ下りになります。足取りがみな軽い!

三ノ木戸山のあたりは、クマ剥ぎの痕が多く見られるところがありました。樹液中の糖類摂取説や、揮発性物質に誘引される説などがあるそうです。いづれにせよ、林業被害にいたってしまいます。
また、ほとんどの道標の、支柱への矢羽根締結ボルトが緩んでいました。増し締めできるものは、その場で処置(一部、錆で回らないボルトはそのままもあり)。根本が老朽化で折れそうなものもありました(26-010)!

稲荷神社の付近の橋が崩れ、下側をトラバースするところもありました。滑りやすいので、慎重に通行します。また、羽黒三田神社を過ぎたところで、サルのたちに出会いました。草むらの中で、何やら物色している模様。刺激しないように、さっと抜けます。そして、奥多摩駅へゴール。全員無事で巡回終了しました!
~ところで!!
今日のコースは、六ツ石山付近で、仏像構造線をまたぐルート!
四万十帯➡秩父帯へまたぎます。併せて、岩石が変わる様子を確認しながらの巡回です!!

六ツ石山でのMogさんの熱い講義!SRメンバーも興味津々!!

仏像構造線に対し、六ツ石山の水根側は四万十帯の中山層。登ってくる間、砂岩などが主に見られた一方、三ノ木戸山側はより時代が遡る秩父帯の御前山層。石灰岩の塊が多く見られました。文字通り、「石尾根」であることを確認できました。

また、石尾根途中、穴があるところがありました。中は暖かく湿っている風が、地上に吸い出されているようです。石灰岩なので、中が水で溶け(酸性雨)鍾乳洞化しているのかも!と想像が膨らみました!!
SR17 Tsu.K