開催日:2022年7月12日(火) 8:50~16:00
参加者:講師1名、檜原・奥多摩・御岳・高尾よりレンジャー7名、奥多摩サポートレンジャー2名
行 程 : 檜原詰所集合(公用車3台に分乗)~大ダワ~大岳山頂(昼食後作業)~大ダワ~檜原詰所
前日の天気予報では午後3時頃からは雨ということでしたが、本宿役場前から詰所へ向かう頃からポツポツといやな予感が…。詰所で3台の公用車に分乗、予定より10分以上早く大ダワに到着。
雨はほとんど降っていなかったのでミーティングを短めに、歩き出したのが9時半前。先行するレンジャーT氏が「ゆっくり行きますね」と言った割には結構なペースでした。途中雨も降り出したようでしたが、ほとんどが樹林帯の道だったので山頂まであまり濡れずになんとかたどり着くことができました。10時40分頃でしたが、もう昼食です。レンジャーN氏らは、時間が早くても全然食べられると旺盛な食欲を見せていました。雨が少し降り出していたので、作業は合羽を着てとのことでしたが、作業の始まる頃には全く気にならない程度になっていました。
作業に入る前に前日打った支柱を一周ぐるっと巡った後、講師のU氏から残りの作業手順の確認や説明がありました。(説明は、各作業に入る都度具体的に、丁寧にしていただきました)始めに支柱となる残りの杭打ちです。
杭の下部45㎝の部分にチョークで印を付け、各自1本ずつ杭を持って、所定の場所に移動します。杭打ち器で打つ人と支える人、順次交代しながらやるのですが、大岳山頂(だけじゃないと思いますが)は岩が多く、なかなか上手く打ち込めません。上手くいったかに思えても、残り10㎝の壁にぶつかること度々でした。下まで入らなくても、講師U氏は「大丈夫ですよ」と優しく声かけしてくださいました。レンジャーI氏に杭打ちの仕上げをしてもらって、次にネット張りです。先ず、ネットの網目に余裕を持たせながら、一周するように上下の張りロープを引いていきます。行き着いたところがまだ一周に足りませんが、それでも構わないとのこと。その後、網目の形を見ながら、緩めすぎない、引っ張りすぎないように、一柵一柵調整しながら、支柱に固定していくのです。固定後、支柱1本につき3カ所ずつ結束バンドで縛ります。最後には、不思議なことに丁度いい具合に余らせずにネットを張ることができました。固定した支柱にキャップを被せます。キャップがないところは支柱を深くさせなかったところなので、現地に行ったら見てください。さて、ネットを張るとシカ柵という感じになってきました。この後は、ネット下部の押さえロープとネットのスカート部分の固定です。固定用プラ杭が長いのと岩や木の根が多いのとで苦労しました。(小さな虫も顔の周りをうるさく飛んで邪魔していました)レンジャーNやOは日頃のストレス解消?か疲れも見せずにゴムハンマー打ちに没頭していました。最後に入口を作って完成です。スカート部分の固定に調整が必要なところはありますが、講師U氏に拍手を送って本日の作業は終了しました。
U氏自身でやった方が見栄えもよく完成度の高いものが出来あがったと思いますが、決して手を出さず、アドバイスだけで皆に作業を協力・分担させて完成させたことがそれぞれの経験になり、素晴らしいことだと思いました。
作業終了して「もう下りましょう」と歩き出したのが2時半頃、急坂の階段を下りてしばらくすると雨が降り出しました。予報の通り今度は本格的な雨で、樹林帯でも結構な降りになったので傘を差しての下山です。雨で元気になったのか行きは1匹しか出てこなかったアズマヒキガエルに3匹も出会い、大ダワに着いたのが3時40分頃。ここでもヒキガエルの出迎え3匹、ミーティングもそこそこにカエルことにしました。ところが、山を下りると雨も止んで、遠くには青空も見えました。天気ももう少し頑張ってくれればよかったのにと恨むばかりですが、蒸し暑い中合羽を着ての作業とならなかったのはよかったです。大岳山頂の植物がシカやイノシシたちに荒らされないように、これからも見守っていきたいと思いました。 ( 奥多摩サポートレンジャー S )